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管理人の萌や日常を徒然なるままに。。。
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今日は結構有意義に生きることができた気がするっ!
やらなきゃいけないことは結構やった。

在庫本の少なさに愕然としてみた…。
次は個人誌出さないと売るものがないぞ……;;;
やりたい話は沢山あるんだけど、
どれも禁かけるか微妙って辺りが…セルフ突っ込みできる感じ(笑)

台所の片づけしてたら賞味期限のエ/ビ/スとキ/リ/ン/ク/ラ/シ/ッ/クが出てきた…。
もったいないなぁ…箱だぞ箱(去年のお歳暮かしら…)


続きから冬な趙馬。




妙に冷えると思ったら。

朝そう思ってからどれほど経っただろう。
久しぶりの休みだったが、趙雲はのんびりと庭を眺めていた。
一面の銀世界である。

真っ白い世界に、しんと静寂が煩い。
こういうときは何をする気にもなれないのだと、妙に納得してしまった。
そうなれば身体が動かない。
連日通っていた馬超の宅へ行くにしても、
この積雪が彼の家まで続いていると思うとげんなりする。
馬は歩きたがらぬだろうし、向かうにしても骨が折れるだろう。
恨み言の一つも言ってやりたいが、雪は何も返さない。


ならばと、雪かきをすると言う考えも直ぐに消えてしまった。
多少、事情はある。

趙雲の屋敷で働いているのは年若い夫婦だ。
夫は片腕を失っている。
彼らは孤児で、元々は間者として使っていた者達。
男が腕を失ったとき、もうこれ以上失うことは無いと引退させた。
というわけで、人手が足りなすぎる。
どうせ放っておけば解けるのだからと、
一切の穢れもない雪化粧を愛でるつもりでいた。

が。

「雪が振ったくらいで逢いに来ぬとは…薄情だな」
「あー…ぁ」

苦笑交じりに愛馬に乗って現れた男が、
無遠慮に馬の足跡を付けていく。
先刻は恨み言を投げてやりたいと思っていたにもかかわらず、
影の落ちた雪を残念に思って声を上げた。
視線を馬の足元にばかり向けていると、
馬超の青鹿毛の愛馬がぶるんと鼻を鳴らして首を下げる。
仕方なく、趙雲は馬超へと視線を投げた。

「こんな悪路をよく来れたな…」
「悪路はお前の屋敷の中だけだ。
 大抵の屋敷は雪かきも終わっているし、
 大通りなど人が歩いているだけで溶けてなくなったぞ」

ざくり、と、少し凍った雪に着地して、馬の首を叩く。
迎えの言葉のひとつくらい掛けろと言われ、
やっと挨拶を交わした。
雪に閉ざされたのはお前の頭もだなと揶揄され、
働かない思考に自嘲を零すしかない。

「ほら、手伝ってやるぞ、雪かき」
「あー…やるのか」
「当たり前だ、みっともない」
「皆元気だなぁ…」

年寄りくさいと一蹴され、やっと意識が覚醒してくる。
そういえば、馬超が訪ねてくるなどどれほど振りだろう。
思えば身体の芯に熱が灯る。
じわりと氷解すれば、何時もの自分に戻るのも早いのか。

「案外、皆誰かに逢いたいが為、なのかな」

一瞬、きょとんとした顔を曝した馬超だったが、
自分の訪問と雪かきのことだと理解する。

「薄情もの」

そう、ふふんと目を細めて笑った。

(終)

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